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2023/02/24

顧客データの価値を飛躍的に高める

太田 一樹 太田 一樹

このシリーズのパート1では、トレジャーデータのお客様が、「コネクテッドカスタマーエクスペリエンス」でどのようなビジネスインパクトを成し遂げているかをご紹介しました。このような厳しい時代において、長期的に顧客価値を維持することは、これまで以上に重要な課題となっていることがおわかりいただけたかと思います。

ある調査によると、質の高い顧客データにアクセスできることが競争上の優位性をもたらすと、90%以上のマーケターが回答していました。しかし、そういったデータを使いこなすことができると回答したのはわずか11%でした。また、トレジャーデータが委託し実施したForbesの調査によると、ビジネスリーダーの4分の3が、優れた顧客体験は成長に不可欠であると考えている一方で、多くの人が企業レベルでどのように対処すればよいのか分かっていないという結果が導き出されました。

どうすればこのギャップを埋め、企業全体で顧客データの価値を最大限に引き出し、活用できるのでしょうか。

データの分断を克服する

顧客データの分断は、ビジネスを成功させる上で最大の障壁となります。サイロ化したデータソース、孤立したマーケティングチャネル、セクショナリズム、新しいシステムと統合できない旧来型の技術・・・ これらはビジネスの生産性を下げ、機会損失、収益損失、顧客離反を引き起こします。マーケティング費用、カスタマーサービス担当者の時間やバックオフィスの人的資源が、ただただ浪費されるのです。当然ですが、世界中で複雑化するプライバシー・コンプライアンス要件は、企業にさらなるチャレンジとリスクをもたらすでしょう。

分断を克服するためには、企業のすべての組織・すべてのテクノロジーが連携する必要があります。これが、Treasure Data Customer Data Cloudが掲げるコンセプトの一つです。Customer Data Cloudは、次のような方法で「コネクテッドカスタマーエクスペリエンス」を強化します。

  • カスタマージャーニー全体で、顧客に対する深い理解を獲得
  • 複雑化するプライバシー・コンプライアンス要件に対応し、顧客の信頼を築き、リスクを最小化する
  • 顧客ロイヤルティ、さらにはLTVを向上させる効果的な戦略の提供
  • 世界各国、地域での効率的な導入

顧客データでビジネスを活性化する

カスタマーデータプラットフォーム(CDP)といえば、マーケティング領域での顧客データ活用を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。 トレジャーデータも、多くのお客様のマーケティングキャンペーンのパフォーマンス向上に貢献しています。例えば、大手小売企業では、メール1通あたりの売上高が760%増加するなど大きな成果を創出しています。しかし、あらゆるブランド、チャネル、ビジネス全体で顧客データを有効活用していないとすれば、それは顧客データの価値を飛躍的に高める機会を逃していることになるのです。

トレジャーデータのCustomer Data Cloudは、コスト削減と収益向上という企業の重要テーマに成果をもたらす、ビジネス全体の顧客データ基盤です。マーケティング、セールス、カスタマーサービス、さらには業務部門など、あらゆる部門で顧客とのやりとりを調和させることは、適切な場所・適切な時間・適切なデバイスで、常に顧客と好ましいコミュニケーションを行うことを意味します。さらに、顧客体験(CX:カスタマーエクスペリエンス)の分断を解消し、顧客がどのチャネルを使おうとも、どの部門とやりとりをしようとも、そして、どの国にいても、常にパーソナライズされた体験を、ひとつのブランドから得られるようにする、すなわち一貫性のある体験を提供します。

Customer Data Cloudは、ビジネスの効率性を高め、企業の成長をさらにドライブするための形勢を一変させるような機会を提供します。限定された予算の中で、極めて小さなチームに対して、高い期待が寄せられていることも多いでしょう。そのような時であっても結果を迅速に生み出しROI(投資利益率)を実証することが求められています。トレジャーデータのお客様である消費財の多国籍企業では、エンジニアリングコストを95%削減し、製品が企画されてから市場に投入されるまでの時間期間をわずか2週間に短縮することに成功しました。あるライフスタイルアパレル企業では、約3ヶ月で売上目標達成率が約90%から160%以上に、さらに別の大手消費財メーカーは、既存のデータ管理ソリューションを Customer Data Cloud に置き換え、年間 800 万ドル(約10億円)のコスト削減を達成しました。

800万ドルの節約
ある大手CPGメーカーは、既存のデータ管理ソリューションをCustomer Data Cloudに置き換え、1年間で800万ドルを節約

複雑さを増す、世界のプライバシー規制

今日の企業が心配すべきなのは、コスト削減と収益向上だけではありません。プライバシーに関する法規制は消費者に必要な保護を提供する一方で、グローバルブランドが複数の国・地域にまたがって、複雑さを増すプライバシー規制を管理しなければならなくなっています。これは、多国籍企業にとって大きな懸念材料です。

このような新しい環境においてコンプライアンスは必須ですが、そのリスクは大きいものです。たった一度のデータ漏洩やプライバシー侵害により、顧客は企業に対する信頼を失い、企業は何億ドルもの罰金が課される可能性があります。複数のチャネルで数百万人の顧客と日々様々なやり取りが行い、世界中で数多のブランドを展開するグローバル企業は、効率性向上・ビジネス成長、プライバシー・コンプライアンスのニーズという、攻守のバランスをどのように取ればよいのでしょうか?

トレジャーデータは、Customer Data Cloudの利用企業が顧客のプライバシーを尊重し、リスクを低減しつつ、同時に「コネクテッドカスタマーエクスペリエンス」を創造できるよう支援しています。

トレジャーデータの「Trust for CDP」は、複数のチャネル、ブランド、地域を横断し、プライバシーとコンプライアンスを管理することが可能です。Customer Data Cloudは、顧客データへのセキュアなアクセスに加え、効率を高めリスクを低減する一元的かつ俊敏性の高いソリューションを提供します。予め顧客から同意を得たデータから顧客プロファイルを簡単にリッチ化することができ、企業は、規制違反やデータ侵害のリスクなしに、施策のパフォーマンスを向上させることができます。顧客データが保護されているのと同様、顧客企業の様々な活動も守られます。

Customer Data Cloudは、リスクの低減だけでなく、「コネクテッドカスタマーエクスペリエンス」を創造し、顧客との信頼関係を構築することで、ビジネスの成果を結実させます。顧客のブランドへの信頼感が高まれば購買頻度は向上するでしょう。実際、Edelmanによると、信頼は「本質的な購入検討事項」であり、また、43%の顧客が、何か問題が発生した場合でも、信頼できるブランドに忠実であり続けると指摘しています。逆に、40%の消費者は、以前は気に入っていたブランドでも、その会社を信頼できなくなったがために購入をやめたことがあるといいます。

プライバシー保護と顧客からの同意のもとにパーソナライズを推進

トレジャーデータのCustomer Data Cloudは、世界中の何百ものブランドから、キャンペーンパフォーマンスの向上、業務効率の達成、ビジネス価値の向上を目的とした顧客データ活用で確かな実績を有します。Customer Data Cloudを活用することで生成されている20億以上の顧客プロファイルは、顧客から企業に対する信頼があるからこそ存在しているのです。これは地球上でインターネットにアクセスできる総人口の、約40〜50%のデータに相当します。そのデータを公正かつ透明性をもって私たちが管理することは、顧客企業の日々のビジネスを通じ、人々の生活を向上させるチャンスを有しているということでもあります。

信頼なくして、今日の顧客に特別な体験を提供することはできません。マーケターは、すべての属性と顧客の同意の選択肢を考慮した上で、パーソナライゼーションと世界最高水準のプライバシー・ガバナンスを組み合わせていく必要があります。Customer Data Cloudは、企業が保有する多種多様なデータと顧客IDを安全に組み合わせ、顧客一人ひとりのカスタマージャーニーに沿ってより良い意思決定を促すことで、「コネクテッドカスタマーエクスペリエンス」の基盤を提供します。

トレジャーデータは、「コネクテッドカスタマーエクスペリエンス」をすべてのビジネスの中心に据え、顧客データを企業にとっての差別化要因として最大限に活用し、効率性向上と成長促進を顧客企業にもたらすために、あらゆる取り組みを行っています。

顧客データ基盤からどのように迅速にデータの価値を引き出し、ROIを実証することができるかにご興味をお持ちの方は、Forrester Consulting の Total Economic Impact™ の調査レポートをご覧ください。

また、Customer Data Cloud を活用した、顧客体験創造、コスト削減し、収益向上について、ご興味をお持ちの方は、こちらからお気軽にお問い合わせください。

本連載の第1回では、グローバルブランドがカスタマーエクスペリエンスを活用し、いかにビジネスを変革しているかをご紹介しています。

※本ブログは「Multiply the Value of Customer Data」の抄訳版です。

太田 一樹
太田 一樹

Treasure Data, Inc.
米国本社CEO&共同創業者
 
学部課程在学中の2006年、人工知能(AI)開発大手のプリファード・ネットワークス(東京・千代田)の前身であるプリファード・インフラストラクチャーの最高技術責任者(CTO)に就任。 2011年に米シリコンバレーにて芳川裕誠(現取締役会⻑)、古橋貞之(現チーフアーキテクト)とともにトレジャーデータを創業。同社最高技術責任者(CTO)を経て、21年6月より現職。

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