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2018/08/02

The Next Chapter

Hiromi Hiromi

本日皆様に、私たちトレジャーデータがArm社の一員に加わるという発表をお知らせできることを大変うれしく思っています。
私たちと、これまで私たちを支えてくださったお客様とで紡いできた物語に加わる、半導体技術とIoTサービスにおけるリーディングカンパニーであるArm社とトレジャーデータのコラボレーションによって描き出される未来の一端、次なる章を、ここで私からお伝えいたします。

データの活用が人々を幸せにする

2011年に遡らせてください。私は太田一樹と古橋貞之をアメリカに連れ、3人でトレジャーデータを創業しました。
当時の私たちは、トレジャーデータのコアとなるビジョンとミッションをどう具現化させるかの議論に夢中になっていました。どうやって「テクノロジーと人間の関係性を根本から変容させる」かということ。
「データの活用が人々を幸せにする」という信念のもと私たちが企てていたのは、データが新しい通貨となるような未来でした。データの真の意味を理解し、そこから導き出される知見を実践的に活用することがビジネスの勝機となると予期していたのです。
私たちが見出した最初の突破口は、多種多様なソースからもたらされるビッグデータのストリーミング処理でした。古橋が開発したFluentdは、ビッグデータを高速かつ自動的に収集するオープンソースソフトウェアです。Fluentdはリリース以来アップデートを重ね、現在では業界標準的に世界中で導入されています。「(日本国内だけでなく)世界の誰もが使えるものを作る」という創業時の想いが実現していることを、とてもうれしく思っています。Fluentd以外にも、たくさんのオープンソースソフトウェアが私たちのエンジニアによって生み出され、それらの多くが国内外で広く活用されていることも、トレジャーデータの誇りです。

お客様の成功とともに歩んできた7年間

今日では、トレジャーデータはデータマネジメントの分野においてエキスパートと評価されるようになりました。トレジャーデータを活用することによって、お客様はデータ活用の効率を高め、より多くのビジネスチャンスを獲得し、新しい価値を生み出しています。
お客様の成功はすなわち、私たちの成功です。これまで多くのお客様との信頼関係のもと、データ活用における可能性を拡げてきました。そのすべてが、私たちの財産です。

デジタルトランスフォーメーションを支えるソリューション

大多数の組織がサイロ化し散在している大量のデータ管理と処理に苦しんでいる、というForbesの調査があります。それによれば、データ解析にかける時間全体の8割が、データの統合や成形、処理に費やされている。とりわけマーケティング部門においてその傾向が強いと。
企業活動に勤しむ誰しもが、データを活用して顧客を知りたい、理解したいと強く思っています。カスタマーエクスペリエンスをより深く分析することは非常に重要です。しかし、そのために時間を費やすことは得策ではありません。
トレジャーデータのお客様は、ユニークといえるかもしれません。私たちは、世界的に名だたるブランドやグローバル企業を含む300社以上の先進的なお客様がデータから価値を生み出していくプロジェクトのご支援をしながら、その過程をつぶさに観察する機会を得ました。クラウドをベースにしたデータ管理基盤を構築し、迅速にデータを収集、格納、そして分析することで新しい顧客体験を創造、それに対応すべく自らのビジネスをデジタルトランスフォーメーションする。そのためのソリューションを、私たちは提供してきました。
トレジャーデータの製品はガードナー社のマジック・クアドラントに「分析のためのデータマネジメントソリューション」として掲載され、たくさんのお客様に支えられながら前年対比で倍以上の成長を実現することができました。加えて、Forbesでは「クラウドコンピューティング業界で働きがいのある最良な企業」のひとつとして高い評価を受けました。私も素晴らしい企業カルチャーが築けたと自負しています。
2011年から7年間の軌跡は、私の人生で最も大切な”Treasure”(宝物)となりました。トレジャーデータのお客様をはじめ、これまで支えてくださった全ての方々に、心からの感謝をお伝えしたいと思います。

そして今日。Arm社の一員としてこれから綴られる物語の最初のページを、ワクワクしながらめくろうとしています。
今後、私たちがトレジャーデータのデータマネジメントプラットフォームに加えて取り組んでいくのは、IoTデバイスのネットワークから安全にデータを収集し、異なるデータストリームを統合し視覚化を行い、人の振る舞いや行動から導かれるインサイトを獲得するプラットフォームです。
Arm社はこのプラットフォームを「Arm Pelion IoT Data Platform」と名付けました。

カスタマーデータプラットフォームを越えて

トレジャーデータのデータマネジメントプラットフォームは、お客様に育てていただきながら、一定の評価をいただけるようになりました。しかし、お客様がこのプラットフォームを用いてデータから価値あるインサイトを抽出し、自らの顧客をより理解し、互いに心地よいコミュニケーションを実現するために、トレジャーデータがサポートできることはまだまだあると考えています。私たちはまだ、データ分析と活用という氷山の一角を明らかにしたに過ぎないのです。
私たちが現在提供しているカスタマーデータプラットフォーム(CDP)の領域では、既存のテクノロジーパートナーとのより緊密な協力や、新しいツール連携の構築、そして顧客データの更なる活用に、今後も力を注ぐ必要があると考えています。
CDP市場への注力を加速していく一方で私たちを鼓舞するのは、CDPを拡張し「デバイスデータプラットフォーム(DDP)」を指向するという新しい挑戦です。Arm社とのコラボレーションによって、私たちはIoTデータをプラットフォームに取り込む機会を獲得することになるのです。

デバイスデータプラットフォームが新しいビジネスのゆりかごとなる

IoTやデータドリブンのビジネスは、人々の生活や産業のあらゆる側面にデジタルトランスフォーメーションをもたらしています。
Arm社とその親会社であるソフトバンクは、2035年までに1兆台のデバイスがネットワークに接続されることで、全ての産業が再定義されるといった、情報革命が起こると予測しています。私も同感です。それについては皆様も驚きはなく受け入れられるのではないでしょうか。
数年にわたり、お客様と私たちは、ビッグデータを分析するにあたって生じる課題の解決法と、コネクテッドデバイスからもたらされる新しい情報の大海に溺れない対処法について探究してきました。数十億というデバイスがシームレスかつインタラクティブに繋がり、そこからもたらされるデータの波を見極めることで、新しいビジネス機会をいかにしてコンスタントに創出するか。
デバイスデータと顧客データを、スケーラビリティを担保しながら処理することができる稀有なデータ基盤を提供し、かつそれらのデータを統合する方法を熟知している私たちこそが、その要望に応えなければなりません。顧客データとIoTシステムを同一基盤上で統合するDDPを構築すること。トレジャーデータが進むべき次の段階がそこにあります。デバイスデータは、今後顧客データの主要なソースとなるでしょう。このDDPは、これまで誰も思いつかなかったような新しいビジネスやビジネスモデルのゆりかごになり得ると、私は考えています。

トレジャーデータは次なるフロンティアへ

Arm社のIoTサービスグループを率いるディペッシュ・パテル氏のブログでは、企業組織に対して、IoTがいかにして巨大なパワーを与えるのかについて説明しています。しかし、当然ながらIoTデバイスデータを安全かつ高速で収集、格納しインサイトに変える仕組みが必要です。ここにこそ、トレジャーデータの提供するプラットフォームが真価を発揮するポイントがあるのです。

トレジャーデータはエンタープライズCDPを提供することで、行動ログやIoTデバイスからもたらされるデータから、お客様のビジネスとコミュニケーションに活用できる知見を生み出すご支援をしてきました。

リーダーシップとイノベーション。CDPの領域において、私たちはその2つを重要視して取り組んできました。その姿勢はこれからも変わることはありませんし、Arm社のテクノロジーと結びつくことで、より強固で確かなものとなるでしょう。その前提に立ち誤解を恐れずにいうならば、私たちは今、次の一歩を踏み出そうとしているのです。「人間とテクノロジーの関係性を変容させる」次なるフロンティアに。今私たちが感じているこの高揚を、皆様に正しくお伝えできればよいのですが。

トレジャーデータが大切にすべきバリューのひとつめに私が挙げたのが、“Humility”(謙虚さ)です。私は努めて謙虚でありたいと願いながらも、私たちに信を置いてくださった皆様や優秀な社員たちとともに、この物語をこれからも紡いでいけることを、本当に光栄なことだと思っています。なぜならば確信しているからです。私たちが綴る物語の次章が、これまでにも増して素晴らしいストーリーになるであろうことを。

芳川 裕誠

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