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2023/03/14

企業は顧客データ戦略にどう取り組んでいるか?顧客データの成熟度モデルからの考察

太田 一樹 太田 一樹

あらゆる規模の企業が、デジタルチャネル活用と顧客データ管理に注力しています。多くの場合、これらの企業はマーケティング目的で顧客データに注力しており、目に見える形でビジネスを成長させています。しかし、使用するテクノロジーツールの数が増え、ツールの機能が向上し範囲が包括的になるにつれ、どこに改善の余地があるのかを評価することが難しくなっています。トレジャーデータは、米国とヨーロッパのマーケティングおよびIT担当者約500人を対象に、さまざまな業界において形成されてきた顧客データの成熟度曲線について調査を行いました。

端的に言うと、この調査はデータを活用する企業と活用していない企業について解説しています。顧客データ成熟度が高い企業は企業目標やKPIを達成している一方、そうでない企業はデータ戦略がなく、顧客データ成熟度が低いステージにあります。この調査結果は、顧客データの成熟度が、企業が採用したテクノロジーだけでなく、データツールを最大限活用するために展開した戦略にも依存することを示しています。

顧客データ成熟度曲線における4つのステージ

調査対象となったマーケティングおよびIT担当者から、共通する4つの成熟段階が浮かび上がり、顧客データの成熟度モデルが誕生しました。

スタートフェーズ10%:顧客データに対する戦略がなく、顧客データも断片的な状態。発展途上フェーズ28%:顧客データに対する戦略を作成した形跡があり、一部の顧客データは統合されているが、戦略やデータの一元化が限定的である段階。リーディングフェーズ40%:顧客データが一元化され、KPIと成長の推進に役立つ顧客インサイトにつなげることができるが、最終的なフェーズにはまだ及ばない。ビジョナリーフェーズ21%:統合され一元化されたデータによって強力な顧客データ戦略が強化され、データドリブンな顧客体験(CX)が提供されている状態。

この調査では、回答者の60%以上が、自社の顧客データの成熟度を リーディング フェーズ(40%)、ビジョナリーフェーズ(21%)のいずれかであると評価しています。また、10%が スタートフェーズ、28%が発展途上フェーズで、まだ初期段階であると回答した企業も少なくありませんでした。全体として、明確な顧客データ戦略を持っているのは調査対象企業の約半数(47%)に過ぎないという結果が示されました。

顧客データ戦略の鍵となる要素

顧客データプラットフォームを利用している78%の企業は、効率性の向上(64%)、ビジネスの成長(57%)、実用的な洞察(44%)、リスク削減(41%)、コスト削減(32%)など、さまざまな方法で顧客データプラットフォームの利用によるビジネス上の利益を実感しています。このようなメリットを最大限に引き出すためには、データ管理、セキュリティ、コンプライアンス、ガバナンス、人材に関する詳細な顧客データ戦略が求められます。

企業はどのように顧客データで利益を創出しているのか?では、具体的に、顧客データはどのように企業のこれらの目標達成に役立っているのでしょうか。調査の回答者は、その答えの中でこれらの機能を挙げています。・広告やキャンペーンのターゲットをより効果的かつ効率的に絞る・異なるセグメントに対する商品の価格設定方法・どのチャネルを利用すべきかを理解する・予測分析による消費者行動に関する洞察の獲得<br />
“顧客データにより、消費者の需要を分析することで、生産性と収益を<br />
向上させることができる。”顧客データ成熟度調査回答者

 

次に進むべき方向

顧客データ成熟度モデルから、ほとんどの企業がデータの接続、取り込み、管理から始めているという事実がわかりました。しかし、そこから先はどうすればよいのでしょうか。<br />
ここでは、ビジネス目標を達成するためにデータをますます活用している企業が行っていることを紹介します。企業が「次に進むべき方向」として行っている取り組みのランキング図

データは、アクティベーション、キャンペーン管理、ジャーニー最適化(53%)、セグメンテーション(49%)に使用されています。例えば、調査対象者のうち、予測分析に人工知能(AI)や機械学習を活用していると回答したのは41%です。

データ戦略に対し、テクノロジーが追いついていない

マーケティング部門で、AIや機械学習の活用が不十分であることに止まらず、回答者の3分の2近く(64%)は、顧客データを統合基盤に引き込むことができていません。それは、カスタマージャーニーの理解に取り組んでいる企業が、データのサイロ化に依然として手をこまねいていることを示唆しています。

この調査が示したもうひとつの興味深い動きは、顧客データへのコミットメントの程度が常に変化しているということです。調査対象企業の半数以上(57%)は、来年、顧客データのインフラを変更することを予定しています。この分野への投資を最大限に活用するためには、企業は洗練された戦略と、すべての顧客データを一元化して集中管理できる最新のテクノロジーとを融合させる必要があります。

顧客データのスマートな活用は、あなたのビジネスに何をもたらし得るでしょうか?顧客データがどのように貴社の収益に貢献できるかを理解できるCDPベンダーとその機能比較レポートをご覧ください。

太田 一樹
太田 一樹

Treasure Data, Inc.
米国本社CEO&共同創業者
 
学部課程在学中の2006年、人工知能(AI)開発大手のプリファード・ネットワークス(東京・千代田)の前身であるプリファード・インフラストラクチャーの最高技術責任者(CTO)に就任。 2011年に米シリコンバレーにて芳川裕誠(現取締役会⻑)、古橋貞之(現チーフアーキテクト)とともにトレジャーデータを創業。同社最高技術責任者(CTO)を経て、21年6月より現職。

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